キャスティング Casting 2017

 

ドイツ映画、ヴァッカーバルト監督、91分。

主演の女優を決めるまでを描いた映画。

新作映画の撮影開始まであまり日数はない。しかし主演の女優はまだ決まっていない。その配役を誰にするか（Casting）、候補の女優を呼ぶ、そして台本を読ませる。

男の主演の俳優が来ず、代わりにテストで女優の相手役を勤める、アマチュアに近い俳優、彼が映画の主要人物である。次々に候補の女優を呼ぶが、女性監督の眼鏡に叶う者はいない。ベテランを自任する女優は断られて、怒り出す者も出てくる。また期限が迫り、スタッフの中でももめる。

相手役が推薦した女優が来て演技する。監督は気に入ったようだ。男の主演俳優は出ないと連絡がある。それで監督は、相手役の俳優に実際の映画でも主演を勤めたらどうかと持ち掛ける。男はもちろん承諾する。しかしその後、どういう手違いか、当初の予定の俳優が来て出演をするつもりである。これでアマチュア俳優の出番はなくなった。がっかりしふてくされる。最後の場面は、その男が郵便配達役で、演技をしているところである。

いわゆる楽屋物で、実際の映画でもこんなことがあるかもしれない。女性監督の顔が、ジェレミー・アイアンズによく似ていた。