2024年2月8日木曜日

アイアンマン Iron man 2008

ジョン・ファヴロー監督、米、126分。主人公は天才的な頭脳を持つ兵器産業の社長。

西アジアで自分の開発したミサイルを披露する実験をする。軍隊とジープに乗って移動していると攻撃を受け、テロ組織の捕虜になっていた。生きていたのは、身体の中心部分が器械化され、それをした医者と一緒だった。テロ組織のボスは新ミサイルを自分のために作れと命令する。断ると拷問にかけられる。承諾したが実際はそこから脱出する人造の人間型被服を作っていた。同僚の医者は殺されるが、その人造被服でテロ組織を倒し、空を飛んで脱出し米軍に助けられる。

帰国してから記者会見で兵器製造を止めると宣言し驚かせる。主人公を長年助けてきた補佐役は実はテロ組織と通じ、兵器を売って儲けていた。主人公は戻ってから作成した人造被服を着て空を飛び、西アジアの戦闘で被害者らを助けていた。この人造被服を悪漢の補佐役は作りたく思う。主人公を動けない状態にし、自分は会社に作らせた人造被服で中に入り暴れ出す。主人公はからくも助かり、自分も人造被服で悪漢の補佐役と闘い倒す。

ウトヤ島、7月22日 Utoya 22, juli 2018

エリック・ポッペ監督、諾威、97分。2011年7月22日に起きたノルウェイのテロ事件のうち、ウトヤ島の惨劇の映画化。記録映画ではなく、一人の少女の行動を描き悲劇の典型とする。

少女には妹がいてテントで妹と話した後、建物に行ってみんなと話しているうちに銃声が鳴り、逃げてくる少年少女がいる。分からないまま建物に閉じこもる。しばらくして他の者と逃げる。ひっきりなしに銃声がする。逃げ惑う若者たち。犯人が実際に銃撃している場面はない。少女は妹が心配でならない。元いたテントのところに戻る。いない。少年がいて諭す。後に負傷した少女の手当をする場面がある。その少女は死ぬ。主人公の少女は海岸に逃げる。そこで他の者と退避する。救助の警察の船が来たようだ。その直前に少女は撃たれる。

2024年2月7日水曜日

清水幾太郎『私の読書と人生』講談社学術文庫 昭和52年

初出は昭和24年、社会学者で評論家の清水幾太郎の自伝であり、書名にあるようにどのような読書をしてきたかに重点が置かれている。

著者は東京日本橋薬研堀の生まれである。山の手が大嫌いという。それでも同じ下町といっても、後に移り住んだ本所とは日本橋は全く違う。江戸の繁栄と趣味をとどめている日本橋と工場地帯でスラムの本所である。下町生まれを非常に意識している。後に高等学校に入ると下町の人間はおらず、山の手と「モタモタした田舎の青年たち」しかいない。それらが勤勉であると言っているが、どうしても昔の東京生まれの自尊心と言えばいいが、何か他を見下しているように見えるのである。本筋とは全く関係ない些細な点だが気になった。

2024年2月1日木曜日

メッセージ Arrival 2016

ドゥニ・ニルニーヴ監督、米、116分。世界各国に巨大な宇宙船が現れる。凸レンズか水晶体のような形である。主人公の言語学者である女は政府から呼ばれる。他の学者と共に宇宙船が何しに来たかを探るためである。

音声が聞こえる。絵で書くと墨で書いた丸のようなものになる。何か言いたいのか。侵略する気ではないかと他の国も疑心暗鬼になる。女は宇宙人の時間が流れるものでなく、今と同時に未来や過去も含むと理解する。映画は同時並行的に女の娘など未来の出来事も映し出される。宇宙人の意図は分かったが、中国が攻撃を始めようとしていた。女は中国の将軍に電話する。これも未来が同時並行的に現われ、将軍が女とパーティで会い、女からの電話で攻撃を中止したと話す。

宇宙人の目的(将来助けて欲しい)が分かったので宇宙船は飛び立ち帰る。女は将来の悲劇が分かっているものの、求婚された男の学者と結婚する。

ニトラム Nitram 2021

ジャスティン・カーゼル監督、豪、112分。1996年、オーストラリアの南、タスマニア島のポートアーサーで起きた大量殺人事件の犯人を描いた映画である。

犯人が犯罪に至るまでの成長の映画なので殺人そのものは出てこない。その直前で映画は終わる。犯人は小さい時から火遊びが好きで、ともかく普通でない、変わっているで留まらない人格である。芝刈りの仕事をしようと家々を回る。雇ってくれたのは中年の裕福な女である。気に入れられる。見栄えが良かったせいかもしれない。自分の家の両親からは持て余されていた主人公は、その中年女と意気投合し、その家に移り住む。金があるので高級車も買ってもらう。アメリカに一緒に旅行に行こうと計画する。空港まで行く時、女の運転する車のハンドルをふざけて(?)回し、車は事故を起こしひっくり返る。女は死亡、主人公も怪我をした。女の遺産をもらい金持になる。父親が欲しかった家を、先に買っていた老人夫婦のところに行き、大金で買い取ろうとするが相手にされない。

銃器屋に行って大量の銃を買う。犯罪の決行日になる。まず老人夫婦の家に行き発砲する。観光地のレストランに入る。食べてからおもむろに銃を取り出す。次の場面はテレビで事件のニュースをしており、母親が外で煙草を刷っている。そこで映画は終わり。