2018年6月11日月曜日

アロイス・ネーベル Alois Nebel 2011


 「alois nebel film」の画像検索結果
チェコ映画、ルニャーク監督、白黒漫画映画、87分。
漫画映画と言ってもロトスコープという技法による。実写をした後、それを漫画でなぞるという技法であり、白黒の影になっている映画である。

映画は1989年の社会主義体制が崩れた年、場所は国境に近い田舎、山林の中と言ってもよい駅が主な舞台である。この駅に勤める駅員アロイス・ネーベルが主人公。
主人公は第二次世界大戦後、ドイツ人が追放される中、その一人の女性に世話になっていた。その追放の記憶が主人公に精神的外傷となって現在でも夢に見、悩みの種となっている。

映画は不思議な雰囲気の男が州境(国境?)を違法で越え、追われるところから始まる。精神を病んだ主人公は療養所に入り、そこでこの無口な男と会う。
療養所から戻ると体制が変わり、駅には居場所がなかった。プラハの駅に行くが相手にされない。そこでたまたま知り合った掃除をしている中年女性と知り合いになる。最終的にはその女性と意気が合い、新しい人生が開ける予感になる。
同時にあの不思議な男が復讐を遂げる。ここは主人公の過去の悩みが消えることの暗示のように見える。

国立FAでの上映の前、後に監督が来て、挨拶、観客との意見交換があった。

0 件のコメント:

コメントを投稿