2014年10月21日火曜日

黙示録の四騎士 The Four Horsemen of the Apocalypse 1921

イングラム監督による1921年の映画。ルドルフ・ヴァレンティノが有名になり、第一次世界大戦の悲劇を告発した世界初の反戦映画として知られる。

 舞台はアルゼンチンから始まる。ここへスペインからやってきて成功した地主の一家。ヴァレンティノが躍るタンゴシーンは有名だそうである。
一家の娘二人はフランス人とドイツ人と結婚していた。祖父が亡くなり欧州へ戻ることとなった。夫々フランスとドイツへ帰る。話はフランスを主として進む。遊蕩な息子として育ったヴァレンティノは、不幸な結婚をしている夫人と愛情を持つ。それが夫に発覚し離縁しようと言われる。そのとき第一次世界大戦が始まる。夫は出征し負傷して失明する。看護婦として参戦した夫人はヴァレンティノが迫るも不幸になった夫を捨てて置けないという。ヴァレンティノの父がこもるフランスの城にドイツ軍がやってくる。相手方に従軍している甥に遭遇する。戦闘に巻き込まれ散々なめに会う。参戦を決意した息子に会う。自分の祖国でもないから必要ないと諭す。戦闘でヴァレンティノと従兄は敵味方として対面する。その時そこへ爆撃があった。

 この映画が作られた1921年は第一次世界大戦が終わってまだ3年目である。まさに終戦直後の作品ということになる。当時大ヒットしたそうである。戦争の生々しい傷跡がそのままの時にみた観客の感想は今では想像できない。ちなみに日本初の反戦映画と言われる村田実監督の『清作の妻』はこの3年後の1924年である。

題名の『黙示録の四騎士』は聖書に出てくる災害や死などをもたらす騎士で第一次世界大戦の惨禍を象徴している。作中にもキリストを表す人物が登場する。

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