2014年10月23日木曜日

奈落(深淵) Afgrunden 1910

1910年のデンマーク映画。最も早い時期の女優であるアスタ・ニールセン主演。ガーズ監督。



 路面電車で青年が若い女性(ニールセン)に惹かれる。後をつけプロポーズする。青年は両親と会わせ別荘へ連れていく。その土地にサーカスが来ていた。カウボーイ姿の男がニールセンに目をつける。彼女の部屋へ梯子を使って忍び込み、連れ出してしまう。サーカスのカウボーイと駆け落ちしたニールセンは舞台にたち、彼と踊りをする。これが煽情的と話題になったシーン。他の女優と喧嘩し二人はサーカスを追われる。もともとニールセンはピアノ教師であったため、庭園レストランで余興のピアノを弾くことになる。たまたま来たかつての婚約者の青年が見つけ、個室へ来てもらうようはからう。カウボーイの男は無理にニールセンを部屋に入れる。婚約者と知った彼女は驚く。しばらくして部屋に入ったカウボーイは彼女がかつての恋人と一緒にいるので逆上し、ニールセンともみ合う。はずみでナイフでカウボーイを刺してしまう。警官がやってくる。元婚約者は悄然と立ち去る。

 ニールセンはこの後、ガルボを有名にした『喜びなき街』などにも出演している。この映画ではまだ若く妖艶な魅力を振りまいている。男との踊りのシーンは、当時の基準としてはかなり際どいものだったらしい。

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