古代ローマが舞台、敵のゴートを倒した将軍、タイタス・アンドロニカスの凱旋から始まる。タイタスの娘を次期皇帝が皇后にする気でいたが、皇帝の弟が自分の恋人だと言って嫁にすべく横取りする。それで皇帝はゴートの女王を妻にする。女王の息子の一人はタイタスにより処刑された。これを女王は深く恨み、タイタス一族への復讐を誓い、これが以降の悲劇を生む。
タイタスは皇帝のためなら我が子をも手にかける。女王の二人の息子は皇帝の弟を殺し、タイタスの娘に暴行を働いた上、両手を切断し、舌も切って話せないようにする。皇帝の弟殺しは、タイタスの息子たちの仕業と見せかける。このため息子たちは処刑される。劇は終わり近くになると、タイタスを含め主要人物が次々と殺される。あまりにあっけなく、復讐で殺される連鎖になる。(松岡和子訳、ちくま文庫、2004年)
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