2025年5月10日土曜日

シェイクスピア『アテネのタイモン』 The life of Timon of Athens

執筆年代ははっきりせず17世紀初頭か。主人公であるアテネのタイモンは金持ちで友人知人を宴会に招き、大盤振る舞いをしていた。困った者があれば助けてやり、ともかくみんなのために散財尽くした。

その結果、当然ながら貯金、資産は底をつき、タイモンは文無しになる。金が必要なので、かつて自分が援助した、助けてやった者たちに援助を頼むが、誰一人としてタイモンに手を差し伸べない。タイモンは怒り狂い、人の勝手さ、非情さを呪う。また宴会を催すと言うと知人友人らはやって来る。しかしタイモンは石を投げつけるだけである。人里離れ、隠者のような暮らしの末、タイモンは死ぬ。有名な武人、アルキビアデスもタイモンの友人として登場する。やはりアテネに裏切られた人間としてタイモン側ではある(河合祥一郎訳、角川文庫、令和元年)

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