2025年5月16日金曜日

筒井康隆『読書の極意と掟』 2011

書名を見ると読書の仕方、読み方の手ほどきでも書いてあるかと思うだろうが、内容は著者の読書遍歴である。つまりその時々で読んだ本の解説を主にした自伝のようなものである。

全体は「幼少年期」「演劇青年時代」「デビュー前夜」「作家になる」「新たなる飛躍」と五部に分かれ、夫々の時期に読んだ本が2ページから3ページで紹介されている。著者の精神的成長が分かるだけでなく、それ以上に紹介されている本が興味深いものが多く、読書欲をそそる。中には今では古くて絶版になり、参照がむずかしい本もある。(講談社文庫、2018)

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