2025年5月4日日曜日

ラブクラフト『インスマスの影』 The shadow over Innsmouth 1936

語り手は興味本位に、かつて栄えたが今は寂れている町、インスマスに気味の悪いバスで行く。町は多くの建物が廃屋であるようだが、人が住んでいる場所もある。それにしても人影を見ない。見かけるのは奇妙な顔つきの連中である。

古い事情を知っているという酒飲みの老人に酒を振る舞い、聞き出そうとする。昔船長がいて、海に住む住人と契約を交わした。次第に陸の人間も形が変わってくる。老人の話はまともと思えなかったが、この町は確かに異常である。夕方のバスで帰ろうとすると故障で明日にならなければ出ないと言われる。しかたなくホテルにもう一泊する。

夜中に物音が聞こえてくる。何者かが部屋に入ってこようとするのである。語り手は窓から逃げ、どうしたらこの町から出られるか考える。ここの住人たちが語り手を捕えようとしているのである。工夫してからくも逃れる。のちになって語り手は自分があの船長の子孫にあたると知る。

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