2015年3月3日火曜日

火祭り(イラン映画) 2006年

イランのファルハディ監督による総天然色映画。



現代のテヘランの高級マンションが舞台となった家庭内騒動の映画であり、「先進国」の映画といった感じで、イランらしい(と思い込んでいる?)「エキゾチックな」雰囲気ではない。

結婚を控えた女主人公(『美しい都市』の姉役をしていた女優)はマンションへ家政婦として赴く。在宅していた夫に頼まれ片付けをしていると、妻が帰ってきて別の人がやるから帰れと言われる。マンションを出たところで妻から呼び止められ戻るようと言われる。
妻は調子が悪く寝るので、彼女に時間になったら学校へ子供の迎えに行くよう頼む。また隣の部屋でヘアサロンをやっており結婚を控えた女主人公はそこで髪を整えてもらう。

この高級マンションの夫婦は昨晩喧嘩をしており、それは夫が隣室の女と浮気をしていると妻が疑ったからである。疑心暗鬼の妻はマスコミで働いている夫を監視に行く。気がついた夫は感情的になり衆人環視の中妻を打擲する。

明くる日ドバイへ家族で旅行する予定だったのだが、妻は帰宅するなり子供を連れて出ていこうとする。夫も帰ってきて夫婦で言い合いになり、また女主人公が「助け船」を出したこともあって妻は誤解と納得する。年の瀬の花火大会(火祭り、爆竹をならすなど日本の花火と異なる)に夫は子供を連れていく。

実はこの後さらに話があり、真相がわかるのだが映画のつくりとしてはどうなんだろう。このような、もっていき方は良いのかと思ったりした。

ともかく最初に書いたように上流階級の話なので不思議でもなんでもないのだが、先進国と変わらないイラン人の生活を描いており、そういう意味でも新鮮な感じをした。日本人だって「フジヤマ、芸者」が出ないと納得しないという西洋人がいたら不快だろう。

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