2014年12月31日水曜日

アパートの鍵貸します The Apartment 1960年

ビリー・ワイルダー監督のあまりにも有名な映画。白黒映画である。

主人公のジャック・レモンは保険会社に勤めるサラリーマン。自分の住むアパートを何人かの上司に逢引きの部屋として貸している。これでうけをよくし自分の出世を図ろうというのだ。使われている日は時間まで帰られない。日程の調整も大変である。ある日人事部の部長に呼ばれる。彼の「内職」が仄めかされるので内心慌てる。実際は部長も部屋を使いたいとわかる。

エレベーターガールのシャーリー・マクレーンにレモンは恋心を抱いていた。夕食の約束をとりつける。実はその日、彼女は愛人関係にある部長との約束があった。部長が彼女を離さず、レモンは待ちぼうけをくらう。

部長の便宜を図ったことにより出世して管理職になれる。しかしひょんなことから部長の愛人は自分が好きなマクレーンとわかり傷つく。会社でのクリスマスパーティの日、マクレーンは部長秘書から彼のこれまでの秘書自身も含めた女性遍歴を聞かされる。

妻がいる部長はマクレーンに対しきれいごとを並べ離婚するつもりだという。彼との関係に絶望したマクレーンは睡眠薬自殺を図る。レモンの部屋で。レモンは倒れている彼女に驚き隣室の医師を呼んで、一命をとりとめさせる。てっきり彼のせいで自殺を図ったと誤解される。しばらく彼の部屋で静養するマクレーン。

会社に出られることになった彼女はまだ部長が諦められない。レモンは自分がこれまでやってきたことが嫌になり一層昇進したものの、会社を辞職しアパートを移るつもりでいる。これまでの情事が馘にした秘書から妻にばれ、うちを追い出された部長はマクレーンと再出発しようとしていた。彼からレモンの献身を聞いた彼女は初めてレモンの気持ちがわかり、部長をおいてアパートを目指して駆け出す。引越しの作業をしていたレモンと再会する。

 傑作の呼び声が高い作品である。何十年かぶりに見直した。以前見たときはもちろん感心した。今回見直して実は以前ほど面白いとは思えなかった。なぜだろう。
自分の上司に情事用に部屋を貸すという気持ちがわからない。借りる方の神経もわからない。当時のニューヨークには利用できる宿とかなかったのか。安いから借りたのか。
妻子ある部長に夢中になる女もいるだろう。ただ部長はニクソン大統領みたいで魅力的には見えないし。ああも簡単に女心は変わってしまうのだろうかと思ったり。
理屈を並べてもうまく言い表せない。もっとうまい理由がおもいついたら書きます。

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