2014年12月8日月曜日

アツカマ氏とオヤカマ氏 昭和30年

千葉泰樹監督、岡部冬彦の漫画の映画化だそうだ。サラリーマンものである。


 主人公のアツカマ氏演じるのは小林桂樹、新人だが図々しい営業課員という役どころ。課長オヤカマ氏は上原謙である。売っているのはスクーターである。

新人なので先輩に連れられて指導を受けに出る。売り込みには先輩は気が弱いというかうまくなく成績が悪い。偶然会った若い女性(久保菜穂子)が実は課長の娘とわかる。好意をもったので持ち前の図々しさを発揮して、課長宅へ押しかける。
スクーターの販売成績は彼が特に良かったものの、他の営業所と比べ東京営業所は劣っている。課長は若い支店長(森繁久弥)に呼びつけられ、成績の悪い社員は切れと言われる。課員を思って抵抗するので支店長から怒鳴りつけられる。アツカマ氏は成績の悪い先輩のため、内緒で自分の分を先輩分に回してくれと頼む。誤解した先輩は怒るが訳が分かり謝る。課長が支店長に反抗したため、課長を助けるため課員一同奮起して販売を伸ばし、課長の顔を立てる。

この映画が作られた当時はいわゆるマイカーなど一般庶民には思いもよらず、スクーターの販売、それも営業用として個人商店に売り込みに行っている姿が描かれる。いつの間にか姿があまり見られなくなったスクーターだが日本の経済成長時代の一齣として活躍していたのである。

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