2014年12月19日金曜日

妻と女記者 昭和25年

終戦後間もない時期のキャリアウーマンと専業主婦の対比が描かれている千葉泰樹監督の白黒映画。



復員してきて今は学者をしている夫(伊豆肇)は両親、妻と暮らしている。母のいいなりで従順すぎる妻(山根壽子)に飽き足らない。家族は気を使っているのだが、男からすると自分が疎外されていると思い気難しくなっている。そのため家族、特に妻にあたっている。

復員途中で亡くなった戦友の遺品をその妹に届けたい。見つかった彼女(角利枝子)は雑誌社のカメラマン、同僚の記者(池辺良)は内心彼女に恋している。彼女から家を捜していると聞いた夫は自分の家の一間を貸そうと言い出す。家族も同意する。夫は活発な彼女に惹かれる。夫もすっかり性格が明るくなる。彼女と結婚したいと思うまでになった。
 
彼女は自動車事故に会い入院する。夫の気持ちを知った彼女は手紙を書き、家を出るつもりでいた。夫は彼女と一緒になるため家族を捨てようとする。事情を知った夫の父親(菅井一郎)は病院へ行き彼女に質す。彼女は父親が誤解しているので自分の気持ちはこの中に書いたと、夫宛の手紙を渡す。退院は雑誌社の仲間が迎えに来てくれた。一足違いで病院に着いた夫は退院しているので驚き、父親が来ていたと聞き彼が追い出したと怒る。父親に家で食ってかかるとこれを読めと彼女が書いた手紙を渡される。読んで目から鱗が落ちたように改心し、以降妻にも優しくなる。

妻があまりにも何も姑や夫にいいなりで存在感が薄いような気がするが、昔はこういう人が多かったのであろう。
手紙を読んで急転直下、目が覚める夫も唐突。
雑誌社の仲間、池辺良は面白い。また同僚記者を若山セツ子が演じている。海水浴で水着姿となっているが非常にスタイルが良い。

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