2014年12月8日月曜日

羽織の大将 昭和35年

千葉泰樹監督、フランキー堺主演。落語家を目指す大学出の奮闘を描く。


 フランキー演じる主人公は大学を出たものの、好きな落語家にどうしてもなりたい。苦労して加東大介演じる師匠の下へ弟子入りする。兄弟子が桂小金治で色々説教するものの、筋がいいフランキーはうまくこなしていく。近所の食堂の女給、団令子は彼に好意を寄せ支援する。田舎から上京した母親は息子が落語家になっていると知り仰天するが、師匠夫婦のとりなしで渋々認める。地元有力者の会合で芸を披露したところ、テレビ関係者の目に留まり出演を依頼される。その後瞬く間に多才ぶりによってすっかり売れっ子タレントになる。多忙によって落語や師匠への義理を欠くようになる。愛人の候補(?)まで出来て食堂の女給とも縁が切れる。ところが旧友から頼まれた選挙演説がもとで逮捕されてしまう。手の裏を反したようにマスメディアから見放される。しょげきったフランキーに兄弟子が会う。同情したら反発されて怒った兄弟子ははずみで車にはねられて亡くなる。葬式の席でフランキーが悔悟し謝るので師匠夫婦も彼を許す。

 大学出がまだ価値のあった時代。フランキーの芸が堪能できる映画である。

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