2025年7月20日日曜日

廣松渉、五木寛之『哲学に何ができるか』Lecture books 1978

哲学者、東大助教授の廣松渉と小説家の五木寛之の対談である。哲学についてのそもそも論でもしているかと思ったら、意外と哲学史についての話が多い。普通、哲学を勉強しています、という場合と同様に、過去の哲学者はああだこうだという話である。書名のような哲学に何が出来るのか、といった議論が中心でない。

更に3部構成で、第3部は「マルクス主義の行方」である。この本が出た1978年当時はまだマルクス主義に希望あるいは幻想を持っている人が多かったのだろう。今でも幻想を持っている人はいるが、少数になっているとしか思えない。あるいは全く現実の変化を見てなく、自分の信念しか頭にない人だろう。現在ではマルクス主義は完全に破産している。だから3部に辿り着いたら読む気が失せ、止めた。この廣松渉という学者はマルクスが専門らしい。

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