久松静児監督、東宝、94年、総天然色。大阪郊外の家は五人の女家族である。母親が三益愛子、娘が三人で長女が新珠三千代、次女が久我美子、三女は知らない女優、更に未亡人である新玉には幼い娘がいる。
久我に見合い話がある。見合い当日、久我はどこかに失踪してしまい、ついていった三女が見合い相手の高島忠夫と意気投合し、ぜひ三女と結婚したいと高島の方から言ってくる。久我は既婚の男と恋愛関係にあった。相手は妻と別れるとこれまで口約束はあったが、全く誠意が見られない。見切りをつけた久我は男と別れ、妊娠していたので中絶する。
新玉は仕立ての仕事をしており、自分だけが家族の犠牲になっていると不満が大きい。たまたま知った若い男に口説かれ結婚して東京に行くことになる。高島は実は遊び人で、久我と三女が白浜温泉に行っていた時、芸者と戯れている高島に遭遇する。三女は高島が嫌になる。久我は高島がどんな男か見極めようとしてバーについていく。それから帰宅し、高島のような男はだめだと言明する。三女は会社の同僚から求婚され、相手が名古屋に転勤になるのでついていく。結局、家には三益と久我だけが残った。年金など全くなく年老いた親は、子供が面倒みなければならなかった時代の話である。
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