2020年11月9日月曜日

太宰治『グッド・バイ』 昭和23年

 太宰の絶筆。主人公の編集者は戦後の闇商売でしこたま儲けている。田舎にいる妻子を呼び寄せて一緒に住もうと考える。それには今まで付き合ってきた10人もの女と別れなければならない。その方法は絶世の美人を連れ、それらの女たちに会う。これが自分の妻と紹介すれば諦めて別れてくれるだろうと期待する。それでは絶世の美人はどうやって見つけるのか。以前から知り合いだった担ぎ屋の女がいる。商売をしている時は見てくれには全く構わず、見られたものでない。ところが奇麗な身なりにすると見違えるように美人になる。この美人を連れてこれまでの女の一人に行く。うまくいったようだ。しかしこの美人役の担ぎ屋の女は、実生活では身なり同様おそろしくガツガツしており、実際家であった。

沢山の女と付き合って別れなければならない、などいかにも太宰の人生から出てきた設定である。未完で終わり全部読めないのは残念。

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