2019年4月1日月曜日

ソーントン・ワイルダー『わが町』 Our Town 1938

ワイルダー(1897~1975)の本作は田舎町を舞台にした作品であるが、つくりが実験的である。何しろ舞台上の装置がなく、舞台監督という者が出てきて説明する。それで状況は分かるが、実際の物は観客が想像していくのである。

20世紀初頭のニューハンプシャー州のグローヴァーズ・コーナーズという町が舞台である。
みんなお互いに知り合っている小さな町。何気ない挨拶や話を町の人物たちは交わす。その中で二軒の家、若い男女が恋仲である。結婚を誓う。結婚式の当日の様子。

3幕は結婚後9年経っている設定。結婚して子供を何人か産んだ妻は亡くなった。今は死者の一員である妻は、以前亡くなった知り合いに会える。その他、自分の過去を見られるようになっている。懐かしいものの、自分の幼かった過去を見ていると悲しくなってくる。進行役の舞台監督の説明で終わる。

ともかく古き良き時代のアメリカ、といった感じをまず持ってしまう。
鳴海四郎訳、ハヤカワ演劇文庫、2007

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