2019年4月26日金曜日

白昼の無頼漢 昭和36年

深作欣二監督、ニュー東映東京、白黒、82分。
ならず者らによる現金輸送車強奪の顛末。米軍基地からの現金輸送車を襲う話。丹波哲郎が計画を立て、実行者を集める。強姦魔の黒人兵、アメリカの白人夫婦、朝鮮人など多国籍軍である。いずれ劣らぬ悪党で、実行の前から喧嘩ばかりしている。黒人兵が米人の女に手を出しそうになり、丹波は商売宿から黒人との会いの子の娘を連れてくる。それが顔を黒くした中原ひとみである。

なんとか現金輸送車からカネは盗むものの、隙あらば仲間を出し抜いて、カネを独り占めしようとする輩ばかり。それに加え丹波が強奪に必要な資金を融通するため使ったやくざは、後からつけてきて、カネを奪おうとする。そいつらとの銃撃戦で命を落とす者。黒人兵は好きな中原を連れて香港へ逃げるつもりだった。
廃墟化した村(何かの施設だったのか)に立てこもり、やくざとの持久戦になる。最後は打ち合いが始まり、激しい銃撃戦の後、残ったのは中原一人。やけくそになったか、銃を空へぶっ放して終わる。

何しろ集めた連中が外国人の癖ある悪党ばかりで、こんな連中で強盗を企むなど非現実過ぎるとまず思ってしまう。特に昭和30年代の日本では有り得ない感が強すぎる。むしろこういう異国情緒が当時は受けたのか。現金輸送車を襲う場合は、必ずといっていいほど、工事中の看板を出し、道を変えさせる。映画ではこうしないといけない規則でもあるのか。
なんといっても最後の銃撃戦である。今回の深作映画特集、昭和30年代半ばまでは絶対に最後に派手な銃撃戦になる。こういう非現実的な銃撃戦が作り話だからこそ好まれたのか。

0 件のコメント:

コメントを投稿