2014年11月12日水曜日

薔薇の騎士 Der Rosenkavalier 1925


あの有名な歌劇『薔薇の騎士』と同じ原作の無声映画である。監督は『カリガリ博士』で有名なロベルト・ウィーネ。
 


 歌劇愛好家にはお馴染みの話である。ただしこの映画の制作にあたって原作者のホフマンスタールは話を変えてある。もちろん大筋は同じである。またR・シュトラウスも音楽を元の歌劇用を大部分使っているものの、追加したりしている。このように映画制作に原作者、作曲家とも協力している。
歌劇との違いとして無声映画で歌がないのでアリアや重唱のような歌劇では聞かせどころは省略している。逆に屋外の場面やマルシャリンの夫の公爵が参加する戦闘の場面などどこかのフィルムの流用かもしれないが、追加されている。特に終わり方が歌劇と結構違っている。またこの最終部分のフィルムが欠落しており、静止写真や予告フィルムと文字による解説で補っている。

 正直、歌劇に親しんでいない人がいきなりこの映画を見てもわかりにくいかと思ったりした。そもそも歌劇は舞台芸術で不自然な話のつながりとか許されるが、映画で見るとどうなのかなと思ったりした。

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