2014年11月20日木曜日

愛は輝く 昭和9年

フィルムセンターの千葉泰樹監督特集で上映された。欠落の多い30分程度の無声映画であり、普段見られない。センターのパンフレットには愛国婦人会後援の宣伝映画とある。

田舎町で娘と老いた母親が手紙を受け取る。姉からかと思ったが先に出した手紙が宛先不明で戻ってきたのだ。就職先を斡旋した近所の店のおばさんに尋ねるが自分は知らないとの返答。娘は帰りに知り合いの若い女(友達か女先生(?))に会う。事情を話すと愛国婦人会へ行って相談すればいいと言われる。ともに訪ね、県庁へ行ったりして行方を捜すうちに東京へ行ったとわかる。上京する。上野駅で降りる。滞在先と思われた店へ行くともう辞めたと言われる。また一方でフィルム欠落のため詳細不明であるが姉の夫が出てくる。姉は妊娠していたのだ。最後は赤ん坊を抱いた姉夫婦、家族そろって過ごせるようになる。

 昭和一桁は農村が不況で多くの娘が売られたと歴史にある。この姉も身売りか就職か知らないが田舎から都会に行って家族には行方不明となってしまった。映画では幸福な結末となるが、現実ではこのように家族と別れそのままになったか不幸な目にあった者が沢山いたのであろう。

出演者名には山路ふみ子、深水藤子、近松里子とある。前二者は知っているが、見ている最中わからなかった。インターネットを見てもこの映画の情報は一切得られなかった。女友達役の女優さんが非常に綺麗であった。

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