2020年5月4日月曜日

黒い雪 昭和40年

武智鉄二監督、日活、国活、89分、白黒映画。
横田基地の近くに米兵相手の売春宿がある。そこの息子は友人から情報を聞き、銃を手に入れ、黒人米兵を殺す。息子は宿の近くで会う若い女に声をかけた。女も満更でない。息子の後について行く。売春宿で待っていろと言い、知り合いの男に襲わせる。女は驚き、裸のまま逃げ出し、基地に沿って走る。

米軍と商売をしている息子の叔母は大金を入手していた。息子は叔母を殺して大金を入手する。そのカネがもとで米軍MPに捕まる。訊問を受けている最中、あの騙した若い女が父と会いに来る。女は息子を好いていたのである。その面会が終わった後、息子は米兵殺しの罪を自白する。米軍内の醜聞もあって息子は仲間たちと、雪の中米兵に連れられ刑を受ける。

上映当時、映倫を通り一般の映画館で公開されていた映画が、猥褻に当たるとして刑事裁判となった。かなり話題となった事件であり、裸で走る場面など議論になったと覚えているが、現在では、むしろ当時の社会批判の映画とみえてくる。

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