2015年1月22日木曜日

江戸っ子判官とふり袖小僧 昭和34年

片岡知恵蔵と美空ひばりによる時代劇、沢島忠監督による総天然色映画。


知恵蔵が遠山金四郎、振袖小僧をひばりが演じる。振袖小僧は義賊なのだが、名を騙る悪党一味は強盗殺人を働き小僧は役人に追われる。逃げ込んだ料亭で遊んでいたのは仮面を被っていた金四郎。一喝をくらい小僧は逃げ出す。江戸は危ないので子分らと旅に出る。そこで遭遇したのは変装した金四郎。彼から子分は掏ろうとして失敗する。宿屋で寝ると小僧たちは金四郎をコケにする夢を見る。江戸から目明したちが小僧を追ってくる。また女掏りの思い込みで金四郎が小僧とされてしまう。新婚の二人連れの笠を盗み、新婚に成りすました金四郎と小僧。悪徳高利貸しから証文を盗み焼き捨てる。金四郎と小僧は来年、日本橋で会う約束で別れる。当日小僧が待っていると目明しがやってきて捕まる。更に遠山奉行の登場。小僧は彼が遠山奉行と知って驚く。奉行所で裁きを受ける小僧。ここで金四郎がもろ肌脱いで桜の刺青を見せ、啖呵を切って真相がわかる。

以上の話は劇中劇となっている。最初の場面で入牢した脚本家が振袖小僧や名主の前で話を聞かせるのが本編である。話終わって振袖小僧は役人から呼ばれ、牢から出ていく。

この話は再映画化だそうである。最初驚いたのはこの牢の中で劇中劇が語られる、最後に主人公が去っていくという構造はミュージカル『ラ・マンチャの男』と同じということ。

かなりユーモアを織り込んだ作りである。映画中に聖心出身とか言うセリフが出てきてミッチーブームの頃とわかる。
それにしても時代劇では大見得を切る場面がよく出てくる。本編のように歌舞伎出身の主人公だとそうなるのだろう。今、見ていると恥ずかしくなるくらいである。

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