2015年1月17日土曜日

千両獅子 昭和33年

市川右太衛門主演で内田吐夢が監督をしている。将軍落胤ものだがひねりが見られる。総天然色。


江戸の裕福な商人を荒らす強盗団の首領は葵太郎と名乗る。将軍の落胤と自称している。この葵太郎の正体は旗本(市川)でないかと奉行は疑う。彼も落胤なのである。市川は悪徳商人に妾にされそうになった姫を救う。この姫は市川と婚約が予定されていたが救ってくれたのが彼とは気がつかない。実は葵太郎は旗本の兄であったのだ。出生後捨てられた葵太郎は幕府に対する恨みから強盗となった。旗本と葵太郎は市川右太衛門の一人二役である。最後は葵太郎は実の母親を、旗本は姫を得てハッピーエンド。

葵太郎は強盗を働き、いくら悪徳商人等とはいえ殺人もしているのである。無事に南洋に向け出帆できるのはおかしくないのだろうか。
兄弟でありながら天と地の境遇に育つ、という話はよくある。それを将軍落胤ものと結びつけた物語である。上に述べた処理は気になった。

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