2021年8月14日土曜日

断崖 Suspicion 1941

ヒッチコック監督、米、99分。ケーリー・グラント、ジョーン・フォンティーン主演。

固い家に育ったフォンティーンは、列車でグラントと知り合う。その後グラントはフォンティーンに求婚する。最初は乗り気でなかったが、父親がフォンティーンは結婚しないだろうと言っているのを聞き、結婚する気になる。グラントは調子のいい男で贅沢な新婚生活を始める。それが実は借金、更にそれにとどまらず詐欺行為までやって賄っていたと、後に分かりフォンティーンは愕然とする。不誠実極まりない、だけでない。グラントの言動からフォンティーンは、犯罪を計画しているのではないかと疑う。悪い方へ空想、危惧は膨らんでいき、自分の殺害まで企んでいるのではないかと思うようになる。

最後は大体、観ていて想像するとおりである。しかしながらトリュフォー『ヒッチコック映画術』を読むと、ヒッチコックの当初案では全く異なる結末を考えていたという。もしその結末だったらかなり驚く。上記の本によれば当時の映画界ではグラントを悪役にする気は全くなかったという。

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