2021年8月4日水曜日

多羅尾伴内、片目の魔王 昭和28年

佐々木康監督、東映、99分、白黒映画。

占領下、時代劇の禁止時代に片岡千恵蔵が主演した探偵物、変装して七つの顔を持つ男と売り出した。これは占領終了後の作品。

若い男が船から投げ出される。後に救助される。片目の魔王と呼ばれる巨大なダイヤモンドのありかを知っていた男である。ダイヤの正当な持ち主という花柳小菊と千原しのぶの姉妹は男から連絡を受ける。姉妹が生活の糧を得るため働いているキャバレーで殺人があり、男に容疑がかかる。変装して神出鬼没の片岡は真相を突き止め、姉妹に助けるべく、奔走する。最後はお決まりの銃撃戦、人質をとった悪漢どもを自動車で追っかける場面などがあって、典型的な冒険活劇になっている。

花柳小菊は後の映画の印象より上背があるように見え、千恵蔵はこういう現代劇になると背が高くないのが明瞭。ただ今ほど身長を気にしなかった時代かもしれない。また東映時代劇でお馴染みの千原しのぶは若く、後の総天然色版時代劇の印象よりまさに美人に見えた。

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