2019年10月14日月曜日

君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956 Szabadság, szerelem 2006

ゴダ・クリスティ監督、ハンガリー映画、C2/シネルギ/フラッシュバック・プロダクションズ製作、120分。1956年のハンガリー動乱を描き、若い男女の愛が巻き込まれる。

モスクワで行なわれているソ連対ハンガリーの水球試合から映画は始まる。主人公の男は水球チームのエースである。審判がソ連人なので不当にソ連よりの判定を下し、ハンガリーは敗れる。後にハンガリー選手団へ冷かしに来たソ連人と喧嘩になる。
帰国するとハンガリーはソ連に支配されている現体制への反抗運動が盛んであった。特に学生たちは行動をおこそうとしていた。その中の一人の女学生に、主人公の水球選手は惹かれる。相思の仲になる。女学生は抗議運動に身を挺しているが、水球選手は反体制的な言動をすると、選手として活躍できなくなる。メルボルン五輪が迫っていた時期である。
ハンガリーの自由化への動きに対してソ連が干渉して戦車部隊がやってくる。ハンガリー人との市街戦となる。

オリンピック参加のみを目的としていた水球選手も、恋人を助けるため抵抗運動に参加する。五輪に出られなくなったと母親は落胆する。しかしその後、選手はチームに戻って来て五輪に参加するためオーストラリアに行く。
一旦は引き揚げたソ連の戦車部隊は増強して戻ってきた。女学生は抵抗運動幹部の一人で逮捕され、仲間の名を吐けと言われる。その頃、メルボルンでは水球の決勝戦をハンガリー、ソ連でやっていた。モスクワと違い、ソ連贔屓の審判でないのでハンガリーは点を入れソ連を引き離す。怒ったソ連の選手が水球選手に暴力をふるい、目尻から出血する怪我をする。ハンガリーは優勝、その頃、ハンガリーでは女学生が死刑に連れていかれる最中だった。

ハンガリー動乱の名は知っていたものの、映画では激しい市街戦となっている。これほどの戦闘であるとは全く知らなかった。調べたら当時の左翼もソ連よりの立場が多かったらしい。当時の日本はそういう国であった。

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