2016年12月16日金曜日

月夜の傘 昭和30年



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久松静児監督の日活、白黒映画。
新興住宅地(撮影は世田谷で行なわれた)の四つの家族の話。
教師の夫(宇野重吉)を持つ田中絹代、比較的羽振りのいい家の轟夕起子、新婚一年目の新珠三千代、轟の家に下宿する坪内美詠子は未亡人で幼い娘に二木てるみ。
この四人が井戸端会議をしながら話は進んでいく。

いづれの家の子供たちも仲がいい。宇野は歌っている子供たちを叱り飛ばすような専制的な家長。気になったのは、子供の机の中に恋文を見つけ、誰宛だと子供に詰め寄るところ。宇野が勝手な親だからなのか、当時は子供の交際に親はみんなこのように干渉していたのか。子供は他人の代筆だと言うが、誰か明かさない。友人の轟の息子なのである。その轟も自分の子供が親に隠れて好きな子がいたことを知り怒る。

坪内に見合いの話を田中の夫の三島雅夫が持ってくる。相手は伊藤雄之助である。お互いに子持ちなので遠慮して断る。偶然映画館で、子供連れで会う。
高校生くらいの宍戸錠の友人が密かに新珠を慕っていたが、既婚と知り落ち込む。最初新珠は自分と知らず接していて後で恥をかく。

近所に一人住まいの老婦人は東山千栄子。ピアノを時々拙く弾く。亡くなった息子の思い出の品である。そのピアノを生活の足しに売りたいと言う。四人の女は共同して買おうと言い出すが、それにしても高い。それを轟の家の婆やである飯田蝶子が自分の貯金を使ってくれと言い出す。昭和30年代当時、ピアノがどれだけ高級品で憧れの対象であったことか。
 
田中の家の子供たちは雛を買い、鶏小屋を自作し、卵を産ませようとする。昔は卵が高かったのである。しかしその鶏小屋を、宇野が大切にしていた苔をダメにして作ったことから、宇野は激怒し叩き壊す。子供たちは父親と決裂する。田中はなだめようとするが・・・

井戸端会議がどういうものかわかる映画である。

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