2015年4月13日月曜日

ひばりの森の石松 昭和35年

これも沢島忠監督による美空ひばり映画。ひばりが森の石松に扮する。女装の石松でない。ひばりが石松役を演じるのである。

もっとも最初と最後は静岡の茶摘み場面で、ここの茶摘み女の一人がひばりで、彼女から他の女たちは石松譚を聞く。そこが映画の本編となっているという、他のひばり映画でも度々とられた劇中劇方式である。

石松は清水の次郎長一家に入るつもりで張り切っていたが、持ち前のおっちょこちょいを発揮し、一家の者をやっつけ悪人を逃がしてしまうなど失策を重ねる。一家入りは許されたものの、自分が逃がしてしまった仇のやくざ捜しが前半の筋。

後半では例の金毘羅参りである。この映画では四国の城へ帰る幼い姫と家老を悪人の家来たちから守る役を演じる。
この姫様役の子、幼いが大人びた顔立ちをしていると思ったら片岡知恵蔵の実娘だそうだ。もちろん帰りに悲劇に会うなどの話にはなっていない。

随所に沢島監督らしい遊びをしており見ていて楽しめる映画になっていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿