2021年7月2日金曜日

原爆下のアメリカ Invasion U.S.A. 1952

アルフレッド・E・グリーン監督、米、74分、白黒映画。

アメリカに敵(共産主義国)が侵略し、原爆を大都市に落としていくという映画。ニューヨークの酒場で、記者がみんなに聞いて回る。徴兵制をどう思うかと尋ねる。ほとんどの意見は反対である。そうこうするうちにニュースが流れる。敵国が西海岸に侵攻した。米軍基地を破壊し、原爆を落としていると。みんなは自分の家や仕事に帰る。その先でアメリカに侵攻した敵軍の犠牲になる。記者は若い女と恋人同士になる。放送している最中、女の家(高層アパート)に敵軍兵士が男を連れてやって来る。ニューヨークに敵は原爆を落とす。その瓦礫落下で男と女は巻き込まれたが、無事だった。男は敵に殺され、女は身を投げる。次の瞬間、映画は初めの酒場に戻る。実は敵によるアメリカ侵攻は、魔術にかかったための幻想だった。みんなは改めて防衛の重要性を悟る。

本映画の製作は、朝鮮動乱の最中で、また悪名高いマッカーシズム、つまり赤狩りの只中でもある。だから完全に反共宣伝と防衛の必要を訴える映画となっている。敵国は何回もアメリカに原爆を落とす。ニューヨークにも落とす。RACビルと思しきビルの一部が壊れる場面はミニチュアの模型を使っているが、後は第二次世界大戦中の記録映像の流用である。ロンドン空襲による被害映像を使っているので、英国兵がよく映っている。また神風特攻隊が軍艦に体当たりしようとして撃ち落される映像まで出てくる。原爆も程度のやや大きい爆弾扱いで、日本に原爆投下したアメリカの認識が分かる。紙と木で出来た日本の家屋なら被害が大きいかもしれないが、強固なアメリカの建築なら大丈夫と言っているかのようである。

0 件のコメント:

コメントを投稿