2021年6月3日木曜日

アデュー・フィリピーヌ Adieu Philippine 1962

ジャック・ロジェ監督、仏伊、106分、白黒映画。

若い娘二人とテレビ局で働く男との青春映画。いわゆる新しい波の映画である。テレビ局に見学に来た仲良しの二人の娘は、そこで働く若い男と知り合いになる。男は徴兵に取られる期日が迫っている。残り少ない日々を楽しもうと女たちと付き合い、またコルシカ島に行く。そこでまた出会った同じ二人娘と付き合い、最後は船に乗って徴兵に赴く。

あまり筋らしい筋はない。当時のフランスの青春の一つの例が見られる。かつて日本はフランスに対して非常に強い憧れを抱いていた。ところが当時は日本で封切にならず70年代以降になって上映されるようになったとか。何しろヨーロッパの各国、当然フランスにも日本の配給会社が支店を置いて輸入する映画を選別していた時代である。それなのに輸入されず、当時の日本では見られなかった。思うに筋らしい筋がなく、面白い映画と配給会社は思わなかったためか。確かに「歴史的」意義を知らず単純に観ているだけでは、大して面白くないと思って不思議でない。

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