2020年6月5日金曜日

女囚の掟 Caged 1950

ジョン・クロムウェル監督、米、96分、白黒映画。
女刑務所で初心な女囚(エレノア・パーカー)が如何にして成長していくかの映画である。

パーカーは夫の犯罪の従犯で刑務所に入る。夫は撃たれ、自分は妊娠中である。
初めての入所、パーカーはできるだけ真面目に振る舞い、10か月での仮釈放を望んでいた。ひどい女看守がいてイジメをする。それに耐え兼ね自殺した女囚がいた。驚いたパーカーは早産する。赤ん坊を母親が引き取ってくれると思ったら、継父が許さない。継父は死んだ夫と仲が悪かったからである。結局赤ん坊は里子にやられ、パーカーは絶望する。

仮釈放の審査の際、パーカーに引き取り手がいないという理由で却下される。絶望が募る。
拾った子猫を看守に見つけられ、騒ぎになってパーカーは責任を取らされる。独房の後、刑務所内の女囚の勢力関係を使って巧妙に立ち回ろうとする。もはや入所当時の純真さは残っていなかった。刑務所を改善しようと努力し、パーカーのためにも協力しようとした刑務所長への仮釈放の挨拶も、もう不良風になっていた。刑務所の外では悪人どもが迎えに来る。車で去るパーカーを見ていて、所長はまた来るだろうと言う。

映画の途中で終身囚の老婆が、自分も最初はパーカーみたいに初心だった、それが犯を重ね、こうやって刑務所で人生を無駄にした、早く出て子供をつくり、まともな人生を送るよう説教する。しかし映画の終わり方はパーカーも今後、転落の道をたどるであろうと予測させる。

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