2020年6月12日金曜日

淑女は何を忘れたか 昭和12年

小津安二郎監督、松竹、75分。

映画は飯田蝶子が車で栗島すみ子の家に来るところから始まる。栗島、飯田と吉川満子は山の手のブルジョワの奥方たちである。
栗島の夫が斎藤達雄で大学の医学部の教授。その教え子に佐野周二。
桑野通子が姪で大阪からやって来る。性格は勝気、実行派である。斎藤は栗島の尻に敷かれているように見える。週末はゴルフに行けと言われているが、ゴルフに行くのは嫌で、ゴルフ道具は佐野に預け、銀座のバーに来ていた。桑野が来て、芸者を見たいという。連れていき、桑野が酔ったので佐野に頼んで家まで送っていってもらう。栗島は未婚の娘が夜遅くまで外出して、酔っているので叱るが、桑野は寝るだけである。斎藤の帰宅後、叱ってもらうが、栗島のいないところで二人は舌を出している。

斎藤は友人に頼んで、ゴルフ場から葉書を出してもらった。そこには快晴と書いたが実際は雨が降った。その葉書を栗島に見られてしまい、問い詰められる。黙る斎藤。斎藤と桑野は裏から出る。二人の帰宅後、怒る栗島に桑野が実際を話し、なだめようとするが、栗島は大阪へ帰れと命令する。すると斎藤は栗島に平手打ちをくわせ、桑野は大阪へ帰る必要はないという。黙って引き下がる栗島。

後から栗島に謝る斎藤、その斎藤に桑野は謝る必要はないというが、あれで良いと答えが返ってきた。女には支配させておく方がいい。その手法に桑野は感心する。栗島は飯田や吉川に殴られたと自慢していた、大阪に帰る前、喫茶店で桑野と佐野は話し合う。将来が分かるようだ。

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