2020年6月23日火曜日

ツルゲーネフ『貴族の巣』 Дворянское гнездо 1859

貴族のラヴレーツキーはパリで妻に不貞を働かれ、ロシヤの田舎に帰ってくる。
そこで19歳のリーザに会う。親のいう結婚をしようとしていた。リーザに惹かれたラヴレーツキーはつまらない男との結婚はさせないようにしたい。ラヴレーツキーの妻の死亡のニュースが来た。これで自由になったラヴレーツキーはリーザに心を打ち明ける。リーザもラヴレーツキーを好いていた。

その後、ラヴレーツキーの妻がいきなりその田舎にやってくる。ニュースはデマだったのである。妻はラヴレーツキーに赦しを懇願する。また親戚一同に取り入り、すっかり自分の存在を認識させ、好きにさせる。あのリーザの婚約者だった男は、リーザから断れていたので早速ラヴレーツキーの妻と親密な仲になる。

ラヴレーツキーは田舎を去る。リーザは修道院に入れてくれと頼み、俗世間から離れる。
8年後、ラヴレーツキーは田舎に戻ってくる。親戚、知り合いの多くは亡くなっていた。若い人たちの楽しみ様を見てすっかり自分が歳をとったと感じる。かつてのリーザとの思い出にひたる。リーザは今でも修道院にいる。その後、二人の修道院での再会では、リーザはラヴレーツキーを見ようとしなかったという。

小説の多くのページは当時のロシヤの、俗物な貴族の描写に割かれているが、やはり悲恋に終わった不幸な男女の恋愛を描いた作品と思う。
小沼文彦訳、岩波文庫、1952

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