2020年7月1日水曜日

ツルゲーネフ『初恋』 Первая Любовь 1860

自分たちの初恋を語り合おうという提案がある。一人は文にすると言う。その初恋物語が本編となっている。

語り手の16歳の時、隣に貧乏貴族が越してくる。その娘がジナイーダ21歳で、語り手の初恋の相手となった。美貌のジナイーダは自分に憧れる若い男たちを周りに侍らせ、いい気になっている。みんな我こそは思っているが、ジナイーダの遊び相手くらいの扱いしか受けない。
憧れのジナイーダが誰かを好きになったらしい。その相手を探る。なんと語り手の父親だった。家庭のある父はジナイーダと一緒になるわけにはいかない。
後に恋の当事者たちは予定外に人生を終わらせる。

ツルゲーネフ自身が特に愛した話で、作り物のろころはないと言ったそうである。
最後の方の簡単に人生が終了してしまうことなど、昔の話と思わせる。

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