2018年11月12日月曜日

雑居家族 昭和32年

久松清児監督、日活、110分、白黒映画。
原作は壷井栄、轟夕起子が壷井を思わせる女流小説家の役で、主人公である。
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世田谷の新興地の住宅地に轟の家はある。夫の他、3人の子供がいるが皆、貰い子である。故郷の小豆島から知り合いの娘、左幸子が押しかけてくる。
伊藤雄之助演じる、義理の兄(亡くなった轟の姉と駆け落ちした仲)が来る。お人好しだが、気が弱いのに遠慮を全く知らないような人間である。自分の家を追い出されたと言われ、轟の家では迷惑そうな顔つきになる。伊藤は三人の子供を見、大きくなったと感慨にふける。

新珠三千代演じる長女は伊藤が連れてきた子である。知り合いの生んだ赤ん坊を一時的に預かってくれと頼まれ、そのままになり成長して今の新珠になった。戦時中に恋人を亡くし今でも独身である。長男は大学生で、轟の妹が生んで亡くなったので引き取った子である。更に末っ子の男の子は轟夫婦が仲人をした夫婦の子である。この末っ子は伊藤と仲良くなり、貯金通帳のオカネを全部伊藤に貸してしまう。
後に宍戸錠演じる若者が轟の家に下宿に来る。驚く轟らだが、伊藤に権利金を払ってあると言って、住んでしまう。

左のお転婆ぶりに手をやいていた轟だが、その左は大学生との間に子供を作ってしまった。轟の家を出て、伊藤の家に住み、彼の仕事である屋台で品物を売る商売を手伝うと言い出す。不在していた伊藤の妻と娘が、左に子供を作らせたと誤解し、帰って来て伊藤を難詰する。誤解は解け、その際、車でやって来た轟らは左を家に連れて帰る。

轟とその夫は左の親の了解を取り付けるため、小豆島に向かう。その船上、赤ん坊をあやしていた若夫婦から赤ん坊の世話を一時的に頼まれ、ダンスを始める若夫婦を見て、自分たちもあのくらいであったらと言う。

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