2020年10月16日金曜日

スティーヴン・キング『書くことについて』 On Writing 2010

 


高名な恐怖小説作家、スティーヴン・キングによる自伝と小説の書き方についての講義である。自伝のところではメイン州に1947年生まれた。兄がいる。父親はいない。ベビーシッターの思い出。怪我(病気)をしてひどい目に会った。漫画を写した物語を書き、母親に自分のものを書け、それならもっといいものが出来ると言われた。無限の可能性を感じたという。自伝の他の部分では、何度も投稿した、結婚相手には恵まれた、などという所が心に残る。

小説の書き方では、アイデアはひとりでに湧いてくる。そのための方法などない。細かい技術も書いてある。福祉を省け、受動態は避けろ、と。ともかく小説を書くためには、たくさん読み、たくさん書け、これがキングの教えの要点である。最後に自分が読んでいる本の一覧がある。有名な古典から名前も知らない、訳されてもいない本が並んでいる。

なお本書執筆中、キングは散歩中、車にはねられ大怪我を負った。これについては新聞か何かのニュースで読んだ記憶がある。本書にはその際の記録も載っている。

田村義雄訳、小学館文庫、2013

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