2018年8月31日金曜日

金色夜叉 昭和9年

赤澤大助監督、赤澤キネマ、45分。

この有名な作品の発声映画初期の製作で、浪花節が要所で使われているところは時代を感じさせる。主演の貫一は片桐敏朗、お宮は四条華子という今ではあまり聞かない人たち。

冒頭のカルタ会、原作のように富山のダイヤに感心するところはない。ただダイヤをしているのが目につき、周りの者からよく思われない。その帰り道、寛一とお宮は並んで歩き、富山のいやらしさを語り合う。貫一はお宮の家を訪ねる。父親から熱海に行ったと聞かされる。
熱海でお宮は富山と一緒にいる。その後が貫一との有名な海岸の場面。足蹴にするなど金色夜叉のイメージそのまま。

次の場面では貫一が高利貸になった後、恨みをかっていたので暴行を受けるところ。友人の荒尾が病床の貫一を見舞いに来る。その荒尾にお宮がたまたま会い、貫一と再会させてくれるよう頼む。荒尾の返事はそっけない。ここで映画は終わり。

45分しかないが、国立FAのパンフレットには一部とか書いていないので、これで映画としては凡てなのであろう。元より有名な作品なので、要所と思われるところだけでも良かったのかもしれない。

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