2018年8月18日土曜日

坊っちゃん 昭和28年

丸山誠治監督、東宝東京、111分、白黒、池部良主演。
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漱石原作の映画化。縁日で魚を釣っている主人公の場面から始まる。坊ちゃんが世話になっていた清(浦部粂子)のところへ持っていく。清は四国へ教師として旅立つ坊ちゃんに、色々説経する。

後は原作をもとに若干の脚色を加えた展開。赤シャツは森繫久彌が演じ、武骨な山嵐は小沢栄太郎である。原作では名前は言及されるものの、役割のないマドンナは、若き日の岡田茉莉子が演じており、坊ちゃんに好意を寄せる役になっている。

映画冒頭の縁日で『不如帰』をもとにした歌が流れている。『不如帰』は明治30年代初めの作で、30年代終わりに発表された『坊ちゃん』で流れていても不思議でない。

ただ四国に着いたばかりの坊ちゃんが学生たちと出会う場面。学生たちは向こうからやってくるマドンナを見て「カチューシャ」の替え歌でひやかす。ただ「カチューシャ」は大正初めの歌で時代が違う。どうでもいいことだが、このような発見で楽しむのも面白い。
有名な俳優の若き日の姿を観ることができる。

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