2018年1月15日月曜日

文芸春秋SPECAIL脳と心の正体 2017夏



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文芸春秋の増刊号であり、心と身体、精神と肉体の関係についての諸論考。また脳力の活用法などの紹介している。
冒頭、流行作家の総括論文がある。その後の3人の学者との対談がためになる。遺伝学者、行動経済学者、脳科学者である。
遺伝か環境かの問いに対してどちらか一方の答えを求める場合が多い。遺伝学者は親や環境の役割、それがどういう点で重要かを話している。
経済学者は最近発展が著しい行動経済学の発想を述べる。従来の経済学とは、「損失回避」「時間非整合」「利他性」で異なる。

脳科学者との対談で、人を動かすのは自由意志か身体性かの選択で、科学者は自由意志なるものの設定自体おかしいのではないかと言う。自由意志が念力のようなもので、それが肉体を動かしているならスプーンを動かしているのと同じでないかと。自由意志のようにあまりに自明なものを疑おうとしない素人と、学者の違いを見せつけられた。

他にも脳活性化の諸方法では、実践すれば効果があるであろうヒントが提示されている。

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