2017年11月2日木曜日

戦艦バウンティ号の叛乱 Mutiny on the Bounti 1935



フランク・ロイド監督のMGM映画、白黒。
 
18世紀末に実際にあった英海軍バウンティ号の叛乱を基にした映画。
最初に出る字幕では、このバウンティ号の叛乱により、士官と水兵関係が見直され、その後イギリスが世界の海を制覇する礎にもなったという。

バウンティ号はタヒチ島の苗木を、西インド諸島へ奴隷用食糧として運ぶ役目の船だった。そのバウンティ号の乗組員を調達するため、酒場へ入ってきた兵士はそこにいた客を強制的に連れて行く。中には新婚で子供が出来たばかりの若い男もいた。
バウンティ号は上記のように運搬用の船で映画の中でも小さいと言っているように、戦艦ではない。戦後完全版を上映する際につけられた邦題である。
バウンティ号の船長は厳格と言うより苛酷で乗組員に対して容赦ない。何かあればむち打ちの刑に処する、暴風雨の中マストへ登れと命じるなど船員たちの反発を買う。クラーク・ゲーブル演じる副長は船員に慕われている。その彼も2年間もの航海を我慢できるか自信がない。

船長は部下に対しては厳しいが、自らは食糧を掠めるなど不正をする。食糧の粉飾した記録の承認を副長に命じるが、反対される。
船は喜望峰を回り、インド洋を横切ってタヒチ島に着く。島の首長はバウンティ号を歓迎し、船長と対立して船に残されている副長も島に呼び寄せる。島では島民からの歓待、豊かな自然などで船員たちは、船とうってかわった天国のような時を過ごす。副長は島の娘と恋仲になる。

苗木を積んで西インド諸島に向けて出発する。その後、副長の指揮で船長に反発する船員たちが叛乱を起こす。船を乗っ取った彼らは、船長とその同調者をボートに乗せて別れる。副長たちのバウンティ号はタヒチに戻る。船長一行は何十日かけてティモールに着く。英国へ戻った後、船を出して副長を捕まえにタヒチへ向かう。英国の船が近づいていると知った副長は、船員や結婚した現地の娘やその他のタヒチ人と、バウンティ号でタヒチを出る。船長の船がタヒチに着くと、副長と一緒に出ず、そこに残っていた船員たちを捕虜にする。船長はバウンティ号を追うが嵐で難破する。

英国では船長が連れて来た船員たちが裁判にかけられる。その中でも若い士官候補生は有罪判決が出るものの、船長の悪事も述べる。後に有罪判決は取り消され、活躍の場が用意される。一方バウンティ号で逃げた副長たちは新しい島に辿り着き、そこで新生活を始めようとする。

実際に会った事件なので、大枠は事実に基づいているが、全体をわりときれいにまとめているという感じ。

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