2017年11月11日土曜日

生命の冠 昭和11年



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内田吐夢監督、日活多摩川の無声映画。出演は岡譲二、原節子ほか。
原作は山本有三の処女作の戯曲、大正半ばの発表。舞台は樺太の蟹缶詰工場。
蟹を漁で採り缶詰にする工場。船員たちはもっと網を大きくしようと、支配人の岡に提案する。しかし彼は決まりだから、また乱獲するとかえって蟹が減ってしまうと受け入れない。
蟹採りに出かけた船が戻らない。難破したのではないかと気遣う。捜索に出かけるがなかなか見つからない。岡の弟は捜索も重要だが缶詰を作らなくては、と兄に迫る。外国との契約があるし、費用も払わなくてはならない。捜索に心を奪われている兄を尻目に弟は缶詰を作らせる。そのうち行方不明の船の、船員の帽子が沖で見つかる。難破は確定となる。

気を落とす岡。弟が作らせた缶詰を見る。開けてみろと言う。中身を確かめると雌蟹である。一級品に雌蟹を入れてはならない。言いつけて一級品の缶詰だけ作らせる。なんとしても外国との契約だけは守らなくてはならない。工場員たちにはっぱをかけて何とか間に合わせる。もっとも費用は支払えない。その債権者の男たちがやってくる。工場は岡たちのものでなくなる。しかし誠実に対応した、聖書にあるように生命の冠を授けられるだろうと言う。
 
フィルムセンターの原節子追悼特集の上映なのだが、原は岡たちの妹という設定であくまで脇役である。出番もそれほどでない。元は94分の発声映画だそうだが、残っている53分の上映であった。元の版ならもう少し原も出番が多かったかもしれない。

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