悪党の女たち Milenky starého kriminálníka 1927

 

スヴァトプルク・イネマン監督によるアグロ・フィルム カヴァリールカ・スタジオ作品、チェコ無声映画。

騒がしいダンスホール、青年実業家は魅力的な女性に惹かれる。後で会おうと約束する。しかし女は母親に連れられ帰ってしまう。待ちぼうけをくらう青年。

その彼は自分が恩義ある会社社長の娘との見合いを迫られていた。嫌な彼は叔父に見合いの代わりを頼む。その社長の娘はお転婆、フラッパーで冒険好きである。彼女はやって来て自分の見合い相手が随分年寄なのに驚くが、変わり者好きなので、面白がる。叔父が自分の欠点をあれこれ言っても却って興味を増すばかりである。実はその叔父は手配中の有名な悪漢に似ているので、実は自分は悪漢であると告げるとすっかり気に入れられる。

この叔父は19年前からある女に追われているのである。その女とは青年が惹かれた女の母親であった。列車で移動中の母娘を車に乗った青年は偶然見つける。工夫してその列車を止めさせ、自分の家に二人を連れてくる。出くわし驚く叔父と母親。娘は叔父との子供であったのである。ごまかそうとする叔父、確かめようとする母親。

叔父とフラッパー娘はプラハへ逃げ出す。そこで本物の叔父似の悪漢に出くわすドタバタ劇がある。最後は娘もおとなしくまともな男と結婚することになり、若い二人も結ばれ、叔父と母親は仲良く戻る。

 
喜劇としての見どころは叔父とフラッパー娘なのであろう。