2018年5月4日金曜日

明治天皇と日露大戦争 昭和32年


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渡邊邦男監督、新東宝映画、総天然色、嵐寛寿郎主演。

日露戦争の歴史を映画化した大作。日清戦争後のロシヤ等の干渉、進攻に国民は苛立ち、ロシヤ討つべしとは世論となっていた。御前会議で閣僚は天皇に開戦を促すが、なかなか裁可しない。最終的に開戦の運びとなった。
旅順港閉塞の際の広瀬中佐と杉野兵曹長の犠牲、二百三高地等への攻撃、日本海海戦など日露戦争の主要戦闘を描く。映画は戦勝を祝う国民の提灯行列を見守る天皇、そして日本の平和使命についてのナレーションで終わる。

公開当時の大ヒットは有名。終戦12年目の映画である。先の戦争の敗戦は、日本の国民に大きな精神的打撃を与えた。戦争に負けたことよりも、進駐軍による日本軍の残虐行為の暴露などですっかり自信を失っていた。日露戦役の栄光は戦前の国民には常識になっていた。終戦後に映画化によってその記憶は蘇った。当時の国民が観たかった気持ちはわかるし、現在ではあまりの隔たりがある。この時期の映画であり、映画は時代の反映である。

現在という時点で観た特別な思い。戦闘の責任を負って進退伺いをする伊藤博文らに対し、天皇は「天皇に辞任はないぞ」と言う。これを今聞くと、今上天皇は辞任するらしいけど、と誰もが思ったろう。

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