2021年9月7日火曜日

ひとり旅 昭和43年

池広一夫監督、大映、83分、市川雷蔵主演。

股旅物である。一匹狼の雷蔵は冷徹で感情のない男のように見える。無敵の剣で相手を斬っていく。たまたま知り合った長門勇は、雷蔵から頼まれる。田舎の親爺に金を渡してくれと。後に雷蔵はその田舎に行く。子供がいじめられているので助ける。その子の世話をしていると母親が通りすがる。礼を言おうとして雷蔵と目が合う。その女(小川真由美)はかつての恋人だった。とするとこの子供は、となる。小川は子供を連れて早々に立ち去る。知り合いの親爺の家に行く。金は小川に渡してくれたかと。全く受け取らない、以前からずっとだと、答えが返ってくる。

雷蔵の回想になる。雷蔵は小川が娘だった侍の家で育てられた捨て子だった。その雷蔵が小川と慕い合うようになる。小川の父は激怒する。小川は既に誓いを交わし合い、お腹には子供までいると答える。父親の怒りは増し、そんな子供が幸せになれるかと問い詰める。小川は再考する。後に雷蔵が来て一緒に逃げようと約束を言うと、小川は逃げないと答える。なぜなら子供の将来を考えると逃げられないと言う。雷蔵は驚き怒り去る。今の時点に戻る。雷蔵と小川は再会する。小川はそんな姿では父親を名乗れない。子供は京都に学問に出す予定である。雷蔵はやくざ同士の喧嘩の一方に味方する。相手側には長門がいた。雷蔵方のやくざは卑怯な男であり、それで長門が諭しても雷蔵は意に介しない。やくざの喧嘩の後、雷蔵は親分へ礼金を貰いに行く。ところが林の中で、小川の実家方の侍たちが待っていた。小川とその子供を人質にして雷蔵に襲い掛かる。雷蔵は子供に見ておけと命令し、侍どもを斬り殺していく。雷蔵は満身創痍になりながら去っていく。長門の回想でどこかにいるだろうと終わる。

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