2021年9月26日日曜日

春日太一『時代劇入門』角川新書 2020

著者は1977年生まれの映画史、時代劇研究家。最近の若い人は時代劇が何たるか知らず鑑賞の機会も少ない。時代劇に無知な若い人を主に対象にした時代劇の入門書ある。だからマニア向きの本ではない。現代の若い人はそもそも時代劇とは何かを知らない。そういう人を対象に時代劇の初歩的な知識を提供する本である。目次は次の様である。

第一部 時代劇への接し方、第一章 ガイダンス、第二章 時代劇ってなに?、第二部 時代劇の歩み、第一章 戦前の時代劇、第二章 戦後の黄金時代、第三章 映画の衰退、テレビの登場、第四章 パターン化とジャンルの衰退、第三部 とりあえず知っておきたい基礎知識、第一章 ジャンルとヒーロー、第二章 時代劇ヒーロー、第三章 スター、第四章 知っておきたい監督10、第五章これだけは知っておきたい原作者10、第四部 もう少し掘り下げておきたい重要テーマ、第一章 「忠臣蔵」超入門、第二章 忍者の変遷、第三章 大河ドラマってなんですか?、第五部 チャンバラの愉しみ、第一章 殺陣はプロレスである!、第二章 ラブシーンとしての決闘、第三章 殺陣の入門としての『ガンダム』、《特別インタビュー:富野由悠季監督が語るチャンバラ演出の極意》

最後はロボット漫画映画ガンダムの監督へのインタビューである。つまりチャンバラとガンダムの魅力は同じであると著者は考え、それで映画の富野監督に時代劇についてインタビューしたというものである。その内容は面白いところはあるが、ガンダムとは名前しか知らないのでそういう意味でよく分からない。ガンダムと聞けばよく知っている人向けの入門書なのであろう。

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