2019年3月20日水曜日

コルネイユ『オラース』 Horace 1640

コルネイユの5幕の悲劇。

ローマの貴族ホラースはアルバ国出身の女を妻としている。オラースの妹は、妻の兄と婚約している。しかしローマ、アルバ両国間に戦争が生じる。
戦争の犠牲を少なくするため、選ばれた戦士の間で闘い、その勝者の国を戦勝国にすると取り決められた。運悪くオラースの三兄弟と妻の兄三兄弟で、戦闘が行われることとなった。

最初オラースの兄弟2人は殺され、オラース本人は逃げたと聞き、オラースの父親は息子の不名誉ぶりに絶望する。しかし後になりそれはオラースの企みで、相手方3人を討ち取ったとわかる。喜ぶ父親、しかし妹は婚約者を殺され、兄やローマを非難する。オラースはその妹を殺す。

愛情と愛国の板挟み、コルネイユは何よりも名誉を重んじる作品を書いた。そのため妹を殺すような展開になり、これは当時から批判されたという。
戸張智雄、橋本能訳、講談社世界文学全集、第11巻、1978

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