2018年12月12日水曜日

露は溢れ雨は落つ Driver dagg faller regn 1946

スウェーデン映画、グスタヴ・エードグレーン監督、103分、白黒。
周囲から反対されている若い男女の、恋を貫き通そうとする話。

激流のほとり、若者がヴァイオリンを弾いている。牧師が来て叱り、ヴァイオリンをやめさせる。若者はこの村の、かつての悲劇で生まれた。よそから来たヴァイオリン弾きが既に婚約していた娘と恋に落ち、子供が産まれる。その子供が今の若者である。ヴァイオリン弾きと娘は河で溺れる。村人たちはヴァイオリン弾きを水魔の使いだと言った。
この不幸な生まれのため、今でも若者は村から疎まれている。

かつて婚約者に逃げられた男は、その後別の結婚をし、今は一人娘がいる。娘には婚約者がいるが粗暴で勝手な男であり、内心好いていない。
田舎の楽しみは週一回のダンスである。若者は頼まれ、ダンス用のヴァイオリンを弾いている。
ダンスに来ていた娘に、婚約者は乱暴な行ないをする。逃げた娘は河の近くに行く。そこで別の乱暴者3人に襲われる。叫びを聞きつけた若者は娘を助ける。それで二人は知り合い、相思の仲になる。

この後、娘が恋しているのは、自分を捨てた女が生んだ男とわかった父親は、娘に会うことを禁ずる。しかし恋する二人は一層愛し合う。若者も最後にこの村を出た方が娘のためになると決心する。娘も父親に若者を迫害しないと約束させ、婚約者との結婚を承諾する。

結婚式で誓いをきかれた娘は嫌と答え、教会から馬に乗り逃げ出す。追う父親の乗った馬車は転倒し、同乗の伯母が脚に怪我をする。
娘は若者と会い、二人で村を出る。最初は幸福であったが、住む家とてなく放浪の身となる。二人は村に戻り、親切な知り合いに助けてもらう。

既成事実となった娘と若者の仲、父親は娘が逃げた当初は自暴自棄になっていたが、今では認めるしかない。ただ若者と父親の仲は依然しっくりしてない。
脚の怪我で寝たきりになった娘の伯母は、若者と娘二人を呼び、家をやるという。決して祝福してではない。
河での漁っを皆でしていた。慣れない若者が舟から落ちる。激流であり先には滝がある。父親は水に飛び込み若者を助ける。目覚めた若者は水魔に捕えられそうになった、あなたは水魔より強いと父親に言う。水魔なんて迷信だと父親は答える。
すっかりわだかまりが解け、みんなでのパーティの席上、父親は演説する。今まで怪物がいた、それは自分であったと。

題名は、娘が若者と一緒の時、歌う歌詞の一部である。

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