2018年12月16日日曜日

スエーデン皇太子殿下同妃殿下御来朝 大正15年

大正15年にスウェーデン皇太子グスタヴ・アードルフが来日した際の記録である10分の無声映画。日活製作。

船中の皇太子夫妻及び同行者らの映像から始まる。横浜埠頭の出迎え。白人の女性子供もいる。在日のスウェーデン人であろうか。日本人側はシルクハットの紳士ら、贈呈の花束を持った着物姿の女の子もついてくる。
接岸した船シベリア丸(名を見ると日本の船を使ったのか)に下船用のかなり高いタラップが架けられる。つまり埠頭の地面から船の甲板の高さまである。船に直接、斜めのタラップを架けているのではない。まず水平の橋があり、そこから急斜面の階段がある。降りる皇太子夫妻ら。
貴顕らと握手。また手に日瑞の旗を持った児童多数が旗を振って歓迎。かなり離れたところに並んでいる。

港の近くまで鉄道が来ていて、その列車に乗る。車両最後尾の柵に立ち、手を振る皇太子夫妻。東京駅に着く。今の東京駅である。駅前の丸ビルには多数の群衆。駅前はかなり広々としている。そこから車で霞ヶ関離宮に向かう。沿道にも群衆。行幸通りがかなり広く見える。映像のせいか。
霞ヶ関離宮の正門が映る。まず車が入り、それから人々。更に霞ヶ関離宮に車が入っていくところで終わり。霞ヶ関離宮は国会議事堂南側あたりにあった。コンドル設計の離宮で元有栖川宮邸。

映画は日活製作で、中間字幕は当然日本語である。国立FAのパンフレットではスウェーデン映画協会所蔵のプリントを新しくしたとある。フィルムはスウェーデン側で残されていたのであろう。国立FAのスウェーデン映画特集での参考上映。

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