ヴェトナム戦争（池部良） 昭和42年

池部良プロダクションの第1回作品。池部と蜷川親博の監督。総天然色。

米軍の協力による記録映画である。米軍と行動を共にし、ヴェトナムで撮影されたものである。兵士等へのインタビューはない。解説が淡々と説明をする。～だろうか、といった調子が多く、価値判断は積極的にしていない。

米軍の攻撃が近代兵器によってされるが、爆破してもそこに敵方のヴェトコンがいないように見える。ヴェトナム戦争は静かな戦争と言われる、と説明される。

映画の多くの部分は、ヴェトナムの現地の人々や兵士を映している。しかし最後の方では銃撃戦になる。殺されたヴェトコンの死体など映し出される。

ヴェトナム戦争は軍艦同士、あるいは飛行機による空中戦など全くない戦争であったわけである。対ゲリラ戦のみであった。本映画を観て改めて思った。

本映画は特に観ていて興奮するといったものでない。しかしヴェトナム戦争の一つの記録として残しておいてよい。